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夫の不倫相手が妊娠!?混乱した時に読むべき今後の選択肢とは

「夫が浮気をした」その事実を目の当たりにしただけでもショックなのに、さらに追い討ちをかけるように不倫相手が妊娠したと知ってしまった……。この衝撃は、計り知れないものがあり、「離婚」「中絶」「認知」といった言葉が頭をめぐります。ですが、怒りに任せて感情的に行動すればあとの祭り。ひどいトラブルに巻き込まれて後悔するケースも否定できません。

そこで今回のコラムは夫の不倫相手が妊娠した時の対処法について、妻がとるべき行動と選択肢について紹介します。目を背けたい話ではありますが、自分や家族を守るためにも知っておきましょう。

妊娠の事実の確認

夫本人と不倫相手、そして周囲からの情報で夫の不倫相手が妊娠した事実を知るとショックを受け、不安と怒りで自分の感情を抑えきれず、夫や不倫相手に詰め寄る方がいます。どうすればいいのか分からず、ただオロオロしてしまう方もいるでしょう。このような「夫の不倫相手が妊娠した」という状況に直面した場合は、まず自分が冷静になり落ち着くことが最優先です。「そんなことを言われても落ち着けるわけない!」と思うかもしれませんが、ここで感情的になったときに損をするのが「妻」です。

夫の不倫相手の妊娠が発覚したら、まず自分自身が冷静になる。

どんな状況を知ってしまったとしても、自分の感情は横に置いてください。今後に影響する「やらなければならないこと」があると認識し、夫をはじめとする周囲から妊娠の事実をしっかり確認しましょう。

■ 不倫相手が本当に妊娠しているのかを確認する

「あなたの夫の子を妊娠した」このように不倫相手から一方的に情報を渡された場合は、その言葉を鵜呑みにしないこと。本当に妊娠しているかを確認する作業が必要となりますので、なぜ妊娠したと分かったのかを探ってください。「生理がこない」「妊娠判定キットを使った」「病院で検査した」など、妊娠を確認する方法はいくつかありますが、不倫相手からの情報だけで判断はしないように。胎児のエコー写真らしきものや母子手帳、妊娠判定キットの写真が不倫相手から送られてくることもありますが、これらはやろうと思えば簡単に偽装ができます。とくに尿をかけるだけで妊娠の有無が判定できる妊娠判定キットは、尿に高濃度の血液や糖、タンパクなどが含まれると陽性反応が出る場合があります。また、不倫相手が不妊治療中でホルモン剤を投与したり腫瘍などの疾患があると、閉経後でも陽性になるケースがあります。妊娠したと偽り、夫婦仲を悪化させて離婚させることを目的に行われることもありますので、妻が最初にすべきことは、「本当に妊娠しているか」その真実を調べることです。

妊娠したかどうかを確認するためには、やはり病院に同行して検査結果で確かめる方法がベストです。それができない場合は、病院で撮影したエコー写真と氏名、日付入りの妊娠診断書を見せてもらうようにしましょう。

■ 病院が確認できる妊娠期間はいつから?

病院側が確認できるのは妊娠5週目以降です。最後の月経開始日を0週としてカウントするので、最後の生理が始まった日から6週間後以降に病院へ行き、妊娠の検査をしてください。ただし、病院が教えてくれるのは「不倫相手が妊娠しているか、いないか」だけです。仮に妊娠していたとしても、その子どもの父親が本当に夫であるかは断定できないので、出産後にDNA鑑定を行う必要があります。

自分の考え、希望をまとめる

夫の不倫相手が本当に妊娠したと確認が取れた場合は、「これからどうするか」を冷静に考えなければなりません。そのためにも、感情的になるのだけはNGです。妻としての考えや希望をまとめていきましょう。とはいえ、自分一人で考えるには限界があります。「悪い方向にばかり考えてしまう」「考えがまとまらない」「どうするべきか最善策が思い浮かばない」と自分の許容範囲内を越えてしまうようであれば、信頼できる家族や友人といった第三者に聞いてみてください。自分の状況を伝えたくない場合は、「友人がこんなことで悩んでいるんだけど……」と間接的に聞くのも有効です。周囲に相談できないのであれば、専門知識を持つ弁護士に相談する方法もあります。市町村の役場によっては、無料の法律相談ができたり法テラスで相談することも可能です。どうするべきか分からず考えがまとまらないようであれば、不倫相手の思い通りにさせないためにも、自分の考えや希望をまとめておきましょう。

考えられる選択肢

不倫相手の妊娠が発覚したら一番の重要事項として考えるのは「子どもをどうするか」です。生まれてくる子どもに罪はないと頭では理解していても、感情的に許せないのは当然です。ここでは夫婦関係を継続する場合において、不倫相手が「中絶」「出産」を選択した場合、そして妻が夫と「離婚」を希望する場合、それぞれを解説していきます。

■ 中絶を希望する場合

妊娠の中絶を希望すると不倫相手の精神的、経済的、肉体的な負担を減らす義務が生じます。そのため、中絶費用をどうするか決めなくてはなりません。また、不倫相手が働いているのであれば、休業補償などの金銭的な負担、メンタルケアを行う必要もあります。これらを拒絶して裁判で慰謝料の支払いを命じられたケースも過去にあるので、対応には十分に注意してください。「私の子どもじゃないから費用を支払わない!」など感情的な言葉で行動を起こすと不倫相手も反発し、話がこじれてしまう可能性があります。中絶をするにしても、妊娠5週目から22週目までと法律で決まっていますので、中絶が可能な期間もチェックした上で希望を伝えるようにしましょう。この中絶が可能な期間内でも12週目以降は中絶方法が変わります。母体への負担が大きくなるので、できるだけ早く結論を出してもらうように、相手の精神的ケアも含めて話し合う必要があります。

■ 出産を希望する場合

不倫相手が出産すると決めた場合は、子どもの認知を決めなくてはなりません。仮に夫が認知を拒否したとしても、「強制認知」を不倫相手から要求されるケースがありますので注意が必要です。この強制認知とは、裁判所が認知請求を認めて法律上の父子関係を強制的に成立させる手続きであり、認知から逃れることができなくなる法律です。さらに、父親の戸籍に名前が刻まれ、相続権も発生します。どんな手段でも、認知されれば養育費の支払いが義務となり、遺産などの財産分与の資格を得てしまうことを知っておきましょう。強制認知は、夫の死後3年以内であれば成立します。出産すると決めた場合、認知をする・しないについて話し合わなければなりませんが、夫と不倫相手の間で「認知請求を行わない事」に合意を得ていたとしても、子どもの認知請求権は奪えないことを覚えておいてください。

中絶に合意してもらえるのであれば、さまざまな補償を行うことになりますが、出産を選択すると認知の有無や養育費について話し合わなければならなくなります。さらに子どもが生まれたらDNA検査で父親が誰かをはっきりさせておく作業も発生します。中絶と出産、どちらを選ぶべきか、しっかり考えておきましょう。

■ 離婚する場合

夫の不倫が原因で相手の女性が妊娠したと分かれば、今まで通りの生活ができるのか不安になるものです。これ以上、夫と結婚生活を続けられないと離婚を切り出す女性も多くいますが、逆に離婚で夫を自由にさせて不倫相手と再婚させたくないと考える方もいます。いずれも、勢いで行動するのは危険です。離婚を選ぶときの注意点について4つのポイントをチェックしていきましょう。

離婚をする際の注意点1.「財産分与」

勢いで離婚をすると、貰えるはずの財産が貰えなくなることがあります。そうならないためにも、結婚期間中に二人で築き上げた財産を自分自身が把握し、財産分与を公正に振り分ける必要があります。財産分与は、夫婦の場合は基本的に半分ずつです。不動産、車、預貯金、株などが該当しますが、借金など負の財産も分与対象となるので注意してください。

離婚をする際の注意点2.「年金分割」

結婚期間中に夫婦どちらか一方が納付した厚生年金と共済年金の納付額を離婚後に分ける制度で、国民年金や厚生年金基金は対象になりません。また、保険料を納付した実績を分けるので、今すぐに年金が貰えるわけではなく、年金受給年齢に達したら納付実績を考慮して年金が受け取れる制度です。

離婚をする際の注意点3.「子どもの養育費」

子どもがいる場合、未成年で妻が親権を持つことになったら養育費の請求が可能です。養育費は、子どもの年齢や人数、夫婦の収入で決まりますが、8割近くが途中で支払わなくなるという現実があります。ですので、途中で支払いが滞った場合を想定し、養育費を回収できる「強制執行認諾付きの公正証書」を作成しておくことをおすすめします。養育費の支払いがされないという問題が起きても、強制的に夫の財産や収入から回収されても文句を言わないと文言をプラスした証書であり、通常の公正証書以上の効力があります。万が一支払いが滞っても裁判を起こさずに回収できますので、子どもの養育費が必要となる方は、ぜひチェックしてください。

離婚をする際の注意点4.「慰謝料」

夫と不倫相手のために妻が離婚を選ぶなら、当事者に慰謝料の請求ができます。請求できる慰謝料の金額に上限はないので、妻が希望する金額で法的には問題ありません。夫と不倫相手の双方に請求することはもちろん、不倫相手だけに請求することもできます。とはいえ、一般的な請求額の目安は100万円から300万円とされています。夫や不倫相手の社会的地位や収入、不倫の期間、子どもの有無や年齢など、諸事情により金額が変わりますので不倫相手の素性もしっかり調べることをおすすめします。

ただし、夫に妻がいることを知らず不倫をしたのであれば、不倫相手に慰謝料を請求することはできません。慰謝料を請求するときは確実な証拠を抑えておきましょう。

3人で今後について話し合う

自分の希望や考えがまとまったら、夫婦だけでなく不倫相手も含めて3人で話し合うことが大切です。夫と不倫相手だけで話しを進めると示し合わせて、妻が不利になるよう事を進める可能性も否定できません。3人で話し合うときは、静かにゆっくり集中して話ができる場所を選ぶこと。3人で会うことに対して不安を覚える場合は、弁護士や第三者に同席を依頼するのもおすすめです。

そして肝心の話し合いでは、冷静にこれからの未来について話し合わなければなりません。不倫相手に罵声を浴びせたり不満や文句を伝えてしまうと不利な状況に陥る確率が上がりますので、事前に話し合う項目や自分の希望を書面にまとめておくと何かあったときにも伝えたいことがブレないのでおすすめです。また、この3人での話し合いで注意していただきたいのが「中絶の強要」。どんなに納得できなくても無理やり中絶をさせる事はできませんので、頭に入れておきましょう。もちろんこの話し合いは一度でキレイにまとまることは、ほぼありません。何度も話し合いを重ねて決定していくことだらけですが、中絶ができる期限は法律で決まっていますので、不倫相手の妊娠が発覚したら、とにかく早い時期から話し合いの席を設けることがポイントです。話し合いで決着した内容は書面にしておくことも忘れずに。とりわけ認知をした場合は出産費用や養育費、遺産について決めておかないと、揉め事の原因となります。弁護士や司法書士に書面を作成してもらえますので、専門的な知識を持つ人に細かいところまで相談をしておきましょう。

 

夫が不倫をしていただけでなく、その相手が妊娠しているという事実は、精神的に大きなダメージを受けます。ですが、そのような場面だからこそ、自分を冷静に保ち、相手と話し合うことが大切です。生まれてくる子どもに罪はないと分かっていても怒りや憎しみが表に出てしまうこともあると思いますが、自分が損をするだけですのでメリットがないことは避けてください。平和だった日常生活が大きく変わってしまう不倫相手の妊娠は、取り乱しているだけでは何も解決しません。自分や子どもを守るためにも、妻として母として前に進むためにも、自分がどうしたいのかを考えること。被害を最小限に抑えるためにはどうすればいいのかをイメージしながら、正しい知識と迅速な行動、適切な準備で、後悔のない対処を目指してください。