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おっさんずラブで関心度が高まりつつあるLGBTの認知度について実態を調査

田中圭と吉田鋼太郎のカップリングが鮮烈な実写BLドラマ『おっさんずラブ』。深夜単発ドラマから火が付き、連続ドラマと劇場版の公開、さらにドラマシーズン2の制作決定と、女性を中心とした人気が続いています。

今回のコラムでは、『おっさんずラブ』のヒットによりLGBTに対する支持と理解度がどのくらいアップしたか、日本の同性婚に対する考え方、同性愛や同性婚に対する率直な意見について、調査データを交えながらお伝えします。

おっさんずラブで支持率アップ?同性愛はありなし?

LGBTとは、レズビアン(同性愛者の女性)、ゲイ(同性愛者の男性)、バイセクシャル(両性愛者)、トランスジェンダー(体と心の性が一致しない者)を表すセクシャル・マイノリティの総称です。近年では日本でもカミングアウトする有名人が増え、LGBTに対する認知度や理解度は高まりつつあります。

例えば上記のグラフは「LGBTという言葉を聞いたことがありますか?」というアンケート調査の結果です。男性333人、女性376人、計709人の回答に対して、65%がLGBTについて聞いたことがある(=はい)と答えています。

事実、『おっさんずラブ』ではゲイの恋愛が描かれていますが、ストーリーは昭和の少女漫画そのもの。男くさいおっさんの吉田鋼太郎が、まるで少女漫画のヒロインのように恋に悩む姿が大ウケし、BL好きにとどまらず幅広い年齢層の恋愛ドラマ好きをも虜にしました。もはや男同士の恋愛は特別なものではなく、「LGBTは当たり前に存在する人たち」との認識を前提にドラマが作られ、世の中が動いていることが見て取れます。

日本は遅れている?同性婚に対する考えとは?

LGBTに対する認知度は上がりましたが、日本人の同性婚に対する考え方はどうでしょうか。海外では欧米を中心に次々と同性婚が合法化されていますが、日本では2019年6月に同性婚を求める法案が初めて提出されたという段階。欧米に比べるとかなり遅れていると言えます。

上記グラフは「相続等の法的効果を及ぼす同性婚は認められるべきだと考えますか?」というアンケート調査の回答です。ここでは同性婚に関して70%の人が「認められるべき(=はい)」と回答しており、同性婚合法化への機が熟してきていることがわかりました。

多くの人が関心を持っているとはいえ、現実的に難しいのが日本の法律。日本では婚姻相手が死亡した場合、財産を相続できるなどの法的効果が発生します。同性婚にこの法的効果を与えることへの抵抗や、憲法24条1項の「両性の合意」がネックになるなど、越えなければならないハードルがあるとされています。そのような状況の中で導入されたのが、2015年から夫婦に準じる権利を同性カップルにも認めるパートナーシップ制度。渋谷区や札幌市、那覇市など20以上の自治体が導入しており、急速に拡大しています。同性カップルにも少しずつ「家族」としての保証を受けることが認められ始めているのです。

同性愛・同性婚について率直な意見をまとめてチェック!

同性愛・同性婚に対する人々の本音はどうでしょうか。下記の「LGBTに対する差別意識について、あなたの考えに近いものを選んでください」というアンケート調査では、「LGBTに対する差別は存在する」と感じる人が59%という結果が出ています。

上記の回答から推測されるのは、理解は深まっているにもかかわらず、差別が無くなったという実感はあまりないというのが現状です。それでは建前なしの率直な意見とは、具体的にどのようなものでしょうか。リアルなコメントをまとめてみました。

「同性愛を理解できない」

同性愛への理解が深まる一方で、同性愛が理解できない、生理的にムリと拒絶感を示す人も少なくありません。

  • 僕は女性しか好きになったことがないから、自分と同じ体をした男を好きになるとか理解できない。(会社員/43歳)
  • 気持ち悪いし、生理的嫌悪感しかない。同性愛に理解がなきゃダメですか?(非公開)
  • 同性愛者を差別しようとは思わないけど、なぜ同性婚をしたいのかはまったく理解できない。(非公開)

「ポリコレを理由に叩かれたくない」

ポリコレ(ポリティカル・コレクトネス)とは、「人種、宗教、性別などの違いによる偏見・差別のない、中立的な表現や用語を用いること」の意味です。以下が意見になります。

  • まったく悪意がない言動に対して、相手から「ポリコレ違反だ」と言われてしまったら、自分が社会から抹殺されかねず恐怖を感じる。(会社員/43歳)
  • 女性の友達から“体は女性で心は男性”という恋人を紹介された。3人で食事をしているとき、思わず「今日の女子会は……」と言ってしまい、その場が凍りついた。うかつなことを言えず気を遣った。(女性/30代)
  • 男女間のことは「個人的な問題」で済むのに、LGBTがからむと社会問題化して炎上する。この特別扱いって、逆に差別のような気がするけど?(主婦/55歳)

「自分らしく生きて幸せになってほしい」

個性や個人の生き方を尊重する現代において、自分らしい自由な恋愛が支持される風潮が高まっています。自分にとっての幸せを第一に考えるという意見も。

  • 友達がレズビアンでもゲイでも気にしないし、世間の目なんか気にせずに頑張って幸せになって欲しい。(非公開)
  • LGBTの何が悪いの?誰にも迷惑かけてないし、自分で選んだ幸せなら同性同士の恋愛もいいじゃない。(非公開)
  • 今は一生独身の人も珍しくないし、子どもがいなくても幸せに暮らす夫婦もたくさんいる。幸せは人それぞれなのだから、LGBTの人たちも自由に生きてほしい。(非公開)

 

いかがでしたでしょうか。LGBTに対する偏見や差別は残ってはいるものの、認知度と支援の輪は確実に広がっていることがわかりました。『おっさんずラブ』は視聴者を傷つける可能性を避けるため、LGBTの悩みや葛藤は描かなかったそうです。現実の世界でも、同性同士でおおらかに愛を語り合う時代が早く訪れるといいですね。

 

参照元:モラルハラスメント対策相談サポート/セクハラ・パワハラ相談サポート「LGBTに関するアンケート調査」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000170.000006827.html